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鏡の前で前髪を上げて、こめかみの生え際に指を当てて、何度も同じ場所を数えたことがあるなら——同志よ、たぶんもう気づいています。「これは元々の生え際なのか、それとも進行しているM字ハゲなのか」。僕も8年前、まったく同じ指の動きを繰り返していました。
この記事で分かること
- そもそも「元々の生え際(元々M字型)」とはどういう状態なのか、です。
- 「元々の生え際」と「進行中のM字ハゲ」を見分ける5つの判断基準
- 各基準を、8年間この生え際と付き合ってきた当事者の実体験でチェックする方法です。
- 今日5分・0円でできるセルフ判定の手順
- 基準に当てはまった場合/判断がつかなかった場合、それぞれの次の一手です。
正体と対策の全体像は『M字ハゲとは?』の記事にすでにまとめています。この記事はその中の一項目、「じゃあ自分はどうなんだ」を判定する部分だけを掘り下げます。5つの判断基準に、8年分の実体験を乗せて並べていきます。
そもそも「元々の生え際」とは——元々M字型という状態です
生え際がM字の形をしていること自体は、進行を意味しません。判定で見るべきなのは形ではなく、その形が動いているかどうかです。
この記事を読んでいる人の多くは、たぶん「M字の形をしている=ハゲている」という前提で自分の生え際を見ています。僕も8年前はそうでした。だが実際には、生え際が元々M字型の人は珍しくありませんし、それ自体は後退が進んでいることを意味しません。
僕自身がその一人です。2026年8月に受けた無料カウンセリングで、担当者から「生え際が元々M字タイプ」だと指摘されました。つまり僕の生え際は「元々M字型」と「その形のまま後退してきた8年」が重なっている状態で、この2つは別々の話だということになります。この区別を28歳の時点で持てていたら、無駄に焦った時間も、逆に油断した時間も、どちらも減らせたと思います(そのときの話は第7話・受診実録にまとめています)。
この表の右側に当てはまったからといって、それだけで進行が確定するわけではありません。逆に左側ばかりでも「一生このまま」という保証にはなりません。ここで押さえておきたいのは「形の話」と「変化の話」を混ぜないという一点だけです。その上で、次の5つの基準を順に見ていきます。
「元々M字型かどうか」を一番早く確かめられるのは、実は自分の顔ではなく家族の生え際です。父方・母方に同じ形の人がいれば、少なくとも「今日いきなり出てきた形ではない」ことは分かります。形の由来と進行の有無を切り分ける材料として、判定の前に一度見ておくと迷いが減ります。
5つの判断基準
1回の見た目では判断できません。「角度」「深さ」「毛質」「変化」「家系」の5点を、それぞれ独立にチェックするのが僕のやり方です。
生え際の角度——Mの"角"が鋭くなっていないか
元々おでこが広いだけの生え際は、左右のカーブがゆるやかに続きます。一方でM字の進行はこめかみ側から角ばって後退するため、正面から見て「M」の角が徐々に鋭く、深くなっていきます。AGAの進行パターンを分類する国際的な指標(ハミルトン・ノーウッド分類)でも、こめかみ側からの後退は代表的な型として扱われています(出典1)。僕自身、鏡を斜め45度で見たときに左右の角の鋭さが年々増していくのを実感として覚えています。
こめかみの後退の深さ——生え際の位置そのものが動いていないか
「広いおでこ」は基本的に位置が変わりません。対して進行するM字は、こめかみの生え際そのものが年単位で後ろに動きます。ここで有効なのが、若い頃の写真との比較です。僕は昔の写真と見比べて、こめかみの位置が明らかに後退している幅を初めて客観視できました(発覚の瞬間の話は第1話)。
産毛化しているか——毛が細く・短く・弱くなっていないか
AGAでは毛周期が短くなり、髪が太く育つ前に抜けるようになります。その結果、後退が始まる境界のあたりに細く短い産毛が目立つようになるとされています(出典1)。僕は生え際に虫眼鏡を当てて、産毛が増えている境界線を確認したことがあります。地味な作業ですが、指で触った感触より確実でした。
時系列比較の仕方——「今」だけでなく「変化」を見る
毎日鏡で見ている自分は、じわじわ進む変化に気づけません。僕の場合、2015年の写真と今の写真を並べて初めて、後退の幅を正確に把握できました。同じ場所・同じ照明・同じ角度で撮った写真を並べるのが一番正直な答えを出してくれます。撮り方の詳しいルールは定点観測の記事にまとめてあります。
家族の生え際——遺伝的な傾向はあるか
AGAの発症には遺伝と男性ホルモンが関与し、男性ホルモン受容体の遺伝子などとの関連が報告されています(出典1)。父方・母方に薄毛の人がいるかは、一つの参考材料になります。ただし「家族にいないから安全」でも「家族にいるから確定」でもありません。あくまで判断材料の一つとして見るのが正しい使い方です。原因の全体像はM字ハゲの原因の記事で整理しています。
⚠ 注意
この5つは、あくまで僕が8年かけて自分の生え際を観察する中で持つに至った当事者としての気づきの目安であり、医学的な診断ではありません。正確な進行度は、皮膚科やAGAを扱うクリニックでマイクロスコープなどを使って診てもらうのが確実です。
今日5分でやるセルフ判定の手順
4ステップとも0円・今日できることだけで組んであります。買うものも、申し込むものもありません。
基準だけ読んで終わると、結局その場の印象で判断することになります。僕が8年かけて遠回りしたのはそこでした。順番を決めて、手を動かす形にしたのが以下の4ステップです。
条件をそろえて今日の1枚を撮る(2分)
洗面所など毎回同じ場所・同じ照明で、前髪を上げて正面と斜め45度の2枚。自撮りだと角度がぶれるので、スマホを棚に立てかけてタイマーで撮るほうが安定します。ここで大事なのは写りの良さではなく、次回も同じ条件で撮れることです。
スマホの中から一番古い自分の顔を探す(2分)
写真アプリを年で遡って、前髪が上がっている・生え際が写っている1枚を1つ見つけます。条件がそろっていなくても構いません。比べる相手がいない状態で悩むのが、一番時間を食います。僕の場合はこれが2015年の1枚で、その1枚が8年ぶんの答えを出しました。
2枚を並べて、5つの基準で1つずつ見る(1分)
全体の印象で「ヤバい/大丈夫」と決めません。角の鋭さ、生え際の位置、境目の毛の細さ——1項目ずつ、当てはまるかどうかだけを見ます。まとめて見ると、その日の気分に判定が引っ張られます。
結果ではなく「日付」を残す(30秒)
今日の判定がどちらでも、写真に日付が付いた時点でこの作業の目的は半分達成しています。次に同じことをやる日を決めて、カレンダーに入れておきます。月初など、自分が思い出せる日ならいつでも構いません。判定は1回では終わらず、比較でしか出ないからです。
⚠ 注意
この手順で分かるのは「変化があるかどうか」までで、原因が何であるかまでは分かりません。急に、まだらに、かゆみや炎症を伴って抜けているような場合は、セルフ判定を続けるより先に皮膚科で診てもらうほうが早いです。


基準に当てはまったら、次にやること
5つのうち複数が当てはまり、「たぶん進行している」と感じたなら、次にやるべきは治療の契約ではなく自分の現在地を知ることです。40秒でタップするだけのルート診断で、「進行を止める」ルートと「一気に取り戻す」ルートのどちらを検討すべきか、最初に確認すべきポイントまで見えます。
判断がつかなかったら、次にやること
「なんとなく当てはまる気もするが、はっきりしない」というのが一番多いパターンだと思います。その場合は無理に今日結論を出さず、まず記録を始めるのが良いです。僕の一番の後悔は、気づいた28歳の時点で写真を撮っていなかったことです。定点観測のやり方を読んで、半年後・1年後の自分と今日の自分を比較できる状態を作っておきましょう。
もう一つ、僕が8年経ってようやくやったのが他人の目で見てもらうことでした。2026年8月に無料カウンセリングを受けたところ、問診と頭皮の撮影から「AGAの可能性82%」という数字と、「生え際が元々M字タイプ」という指摘が出てきました。8年間「たぶんそう」で止まっていたものが、その日1回で数字と言葉になりました。僕はこのとき費用感を理由に投薬にも施術にも進まず、カウンセリングだけで帰っています。判定のためだけに使っても良いです、というのがそのとき分かったことです。当日の流れ・聞かれたこと・断り方は第7話・受診実録に、行く前に用意しておく質問はカウンセリングで聞くべきことの記事にまとめてあります。
⚠ 注意
「82%」は僕が受けたクリニックで、その日の問診と撮影から示された数字です。判定の方法も出る数字もクリニックごとに違いますし、これは治療の効果を示すものでもありません。ここで書いているのは「不確かさを数字にする手段がある」という一点だけだと受け取っていただきたいです。
よくある質問(FAQ)
Q1. セルフ判定と、クリニックでの診断はどう違う?
この記事の5つの基準は、あくまで自分の目と手で確認できる範囲の気づきの目安です。クリニックではマイクロスコープなどの機器で毛の状態を確認し、医学的な進行度の分類に基づいて診てもらえます。「なんとなく怪しい」を「今この段階」に変えられるのがクリニックでの診断の強みです。
Q2. 家族に薄毛の人がいなければM字ハゲにならない?
そうとは言えません。AGAの発症には遺伝が関与するとされているが(出典1)、家族に薄毛の人がいないからといって進行しないという保証にはなりません。あくまで判断材料の一つとして見るべきです。
Q3. 産毛かどうかは自分で見分けられる?
明るい照明の下で生え際に指を当てたり、虫眼鏡やスマホのマクロ撮影で拡大して見ると、細く短い毛が増えている境界に気づきやすいです。ただし正確な判定は自己流に限界があるので、迷ったらクリニックで確認するのが確実です。
Q4. 5つのうちいくつ当てはまればM字ハゲと判断していい?
「〇個以上でM字ハゲ確定」という明確な線引きはありません。これは医学的な診断基準ではなく、あくまで当事者としての気づきの目安だからです。複数当てはまって不安があるなら、次のステップ(診断や記録)に進むことをおすすめします。
Q5. 判定に自信が持てない場合はどうすればいい?
無理に白黒つけようとしなくて良いです。記録を始めて数ヶ月後の自分と比較するか、無料カウンセリングで専門家の目で見てもらう——どちらもコストはほぼゼロです。「気のせいでした」という結果が出たら、それが一番良いです。
Q6. 「元々M字型」だと言われたら、もう何もしなくていい?
「元々の形」と「これから動くかどうか」は別の話なので、そうとは限りません。僕自身、カウンセリングで元々M字タイプだと言われた上で、8年ぶんの後退についても指摘を受けています。形の由来が分かったあとも、変化を見る作業(=記録)は同じように続ける価値があります。
Q7. セルフ判定に道具やお金は要る?
要りません。この記事の手順はスマホ1台で完結するように組んであります。虫眼鏡があれば産毛の確認が少し楽になるという程度で、必須ではありません。判定のために何かを買う必要が出てきたら、その時点で一度立ち止まったほうが良いです。
職業: 会社員(兼・薄毛と戦う者)
習得スキル: 5つの判断基準による生え際偵察
現在のクエスト: 同志の一歩目を後押しする(達成率――)
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参考にした情報源
出典1: 日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」(PDF)——ハミルトン・ノーウッド分類(こめかみ側からの後退パターン)、毛周期短縮による産毛化、遺伝の関与についての記載を参照。
※本記事は当事者の体験と公開情報の整理であり、医学的な診断・助言ではありません。気になる症状がある場合は医療機関に相談してください。
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この記事の根拠(最終確認日:2026年9月10日)
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