前回、風呂上がりの鏡で「Mの角に取り残された最後の戦友」を見つけてしまった話を書きました。今回は、その後しばらく続いた――現実という名の敵から、ひたすら目を逸らし続けた逃走期間について、正直に振り返ります。
この記事で分かること。
- 「都合のいい体験談」だけを探す検索ループの実際です。
- 隠すテクニックばかり上達していく日々の気づきです。
- 現実逃避を終わらせた「地味な計算」です。
- 受け入れるのではなく「動き出す」という整理です。
検索という名の、終わりのない迷路です

気づいた瞬間から、スマホの検索履歴はほぼ「薄毛」一色に染まりました。「M字 進行 止める」「20代 30代 薄毛 割合」「生え際 戻った 体験談」。夜中に希望の光を見つけては安堵し、翌日に「結局侵攻は止まらなかった」という別の記録を見ては絶望します。この一喜一憂を、2週間ほど繰り返していたと思います。
今振り返ると、この期間は「情報収集」というより、「都合のいい神託を探して安心したかっただけ」だったと思います。動いているようで、実は何ひとつ選択していませんでした。

隠すためのテクニックばかり上達していきます

この時期、外に出るときは帽子という名の「装備」を身につけることが多くなりました。帽子が好きだったわけではありません。「今日の髪型をどうするか」ではなく「今日は最前線を隠せるか」で身支度を考えるようになっていました。当時の僕が無駄に磨いていた「隠す技術」を並べると、このようになります。
- ✓外出時は帽子という「装備」で最前線を隠します
- ✓友人との写真は、さりげなく自分だけ角度を選びます
- ✓鏡の前で最前線をなるべく視界に入れません
後になって気づいたのですが、これは「対策」ではなく、ただの「先送り」でした。根本的には何ひとつ解決していませんのに、隠すことにばかり気力を溶かしていました。

転機になったのは、意外と地味な計算です
転機は劇的な事件ではなく、「隠す」に費やしていた時間を計算してみた、という地味な気づきでした。

転機は、大げさな出来事ではありませんでした。ある日、毎朝のセットで最前線を隠すのにかけている時間と気力を、なんとなく頭の中で計算してみたのです。1日数分でも、積み重ねれば何十時間分。それだけのコストを「隠すこと」だけに費やしていたと気づいたとき、さすがに自分が馬鹿らしくなりました。
この「何十時間分」はストップウォッチで測ったような正確な数字ではなく、あくまで僕の頭の中でざっくり弾いた概算です。それでも、数字にした瞬間に「これはさすがに割に合わない」と感じるには十分でした。
隠すのをやめる、という話ではありません。ただ、「隠す」以外の選択肢にも、ちゃんと時間と軍資金を使いましょう――そう思えるようになった、というだけの話です。
受け入れるというより、「動き出す」ことにしました
「薄毛を受け入れる」というと、なんだか悟りを開いたみたいに聞こえますが、実際はそんなにきれいな話ではありません。今でも鏡を見てため息をつく日はあります。ただ、検索して一喜一憂するだけの日々から、「じゃあ次はどう動くか」を考える段階には進めた気がします。
次回は、実際に手を出してみた対策――いわゆるセルフケア系の装備について、正直に書いていきます。ここから先は茶化さず、真面目なトーンで向き合っていくつもりです。
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職業: 会社員(兼・薄毛と戦う者)
装備: 帽子(増加中)
累計課金額: 帽子代のみ(集計する勇気がまだない)
現在のクエスト: 現実を受け入れる(難航中)
称号: 「現実から目を逸らす者」
この記事の根拠(最終確認日:2026年9月10日)
この記事は筆者本人の体験の記録です。医学的な判断は、下記の一次情報と、医療機関での診察に基づいて行ってください。
※効果には個人差があります。本記事は診断・治療の代わりになるものではありません。





